PEOPLE & REPORT

「高須順一氏の最高裁判所判事ご就任を祝う会」が実施されました

活動レポート
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2025年7月12日、雲が空を覆う中、時折差し込む太陽に夏を感じる1日でした。
そんな中、法政大学にて、高須順一法政大学名誉教授(元法務研究科教授)の最高裁判事ご就任を祝う会が実施されました。

当日は、法政法曹会、法政大学法学部同窓会、法政大学校友会、教職員、現役学生など400人近くの方々が一堂に会し、高須氏を祝福いたしました。
 

第1部は外濠校舎の大教室で行われ、多くの参加者で埋め尽くされました。高須氏は「法政大学と共に歩んだ47年」と題して、高校時代に法律家を志したきっかけ、法政大学法学部への入学、恩師との出会いと学び、弁護士としての成長、もう一人の恩師との出会いとキャリア形成、そして、法科大学院の開校と法務研究科長としての思い出、さらに法制審議会民法(債権関係)部会の幹事就任などについて語られました。

第2部は同校舎薩埵ホールにて祝賀会が催されました。現法務研究科長の新堂明子教授による発起人代表挨拶に続き、Diana Khor 法政大学総長から祝辞と法政大学名誉教授の授与が行われました。法政大学法学部同窓会長池上貞純氏による乾杯で祝賀ムードが高まり、法律事務所虎ノ門法学舎田村哲雄弁護士から記念品が贈呈されました。最後は応援団OB・OG会長の田中利幸氏のリードで会場全体が一体となり、校歌が斉唱され、池谷文雄法政大学校友会副会長の挨拶で締めくくられました。

発起人代表(新堂明子法務研究科長)挨拶 ※一部抜粋しています。

 高須順一先生は、2018年度から2023年度までの6年間、法務研究科長を務められました。法務研究科長ご就任時につきましては、法科大学院はどん底の状態であったといっても過言ではありません。

 2017(平成29)年司法試験の合格率は7.5%
 2017(平成29)年度の入学定員充足率は56.67%
 
 痛恨の一撃は、2017年度に第3回目の認証評価を申請しましたが、同年度末に、不適合との認証評価結果を受けた点でしょう。
 そこからは、改善に向けての長い長い道のりが始まりました。先生の超人的な気力、体力、能力で、それこそ、1点、1点、改善を成し遂げてくださいました。
 超人的な力で問題点を改めていくのですが、それにもかかわらず、とても丁寧なお仕事ぶり、さらに、関係各所との調整を綿密に行う姿は、とても印象に残っています。
 そして、ついに、2019年度末に、適合との認証評価(追評価)結果を受けました。
 そこからはたいへん順調に進み、2022年度に第4回目の認証評価を申請しましたが、同年度末に、適合との認証評価結果を受けて、現在に至っています。

 2023(令和5)年司法試験の合格率は25.0%
 2023(令和5)年度の入学定員充足率は120.0%

 また、文科省の法科大学院公的支援見直し・強化加算プログラムで全国唯一のS評価 を受けたのも、高須先生が研究科長の最後の年です。
 高須先生が長い年月をかけて制度を作り上げてくださった「無料法律相談 」も、先生の研究科長の最後の2023年に(本学の)「自由を生き抜く実践知大賞」に最終ノミネートされ、表彰されています。

 そして、高須先生が研究科長の任を降りられた
 2024(令和6)年司法試験合格率は12.1%
 2024(令和6)年度の入学定員充足率は120.0%

 私たちに託された課題は、この高須先生の超人的なご尽力を、制度化、組織化し、持続可能なものとすることであると心得ております。
 

 高須先生のように、お願い事をすれば、何の留保もなく引き受けてくださるような方は稀です。高須先生の超人的なご尽力を制度化、組織化するのはたいへんなことだとひしひしと感じております。先生に安心して最高裁判所判事のお仕事を全うしていただくために、ご心配をおかけしないようにしようと思っております。

 また、高須先生は法政愛に溢れた方であるといつも感じていました。それもそのはずで、47年間という1人の人生においては気の遠くなるような時間、法政のことを考えて続けていらしたというのがよくわかりました。

 最後になりましたが、高須順一先生の最高裁判所判事としての輝ける未来を心よりお祈り申し上げまして、発起人代表の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。